マーガレット・ザレスキ・ザメンホフ氏のメッセージ

お会いするのが本当に楽しみ

 9月のエスペラント普及会(EPA)創立100周年記念行事に、来賓として参加するマーガレット・ザレスキ・ザメンホフ氏のメッセージの日本語訳を掲載します。

 本年、エスペラント普及会の創立100周年をお祝いすることになっています。今年、日本へ、より正確には、亀岡へ初めて旅します。この催しに大本からお招きいただき、深く感謝しています。喜びと自信を持ってザメンホフ家の代表として、記念行事に参加させていただきます。
 残念ながら2019年に90歳でこの世を去った私の父ザレスキ・ザメンホフは、エスペラント活動におけるザメンホフ家を代表するという仕事を、私と私の姉のハンナに譲りました。それ以来私は父の望みをかなえようと努力しています。たくさんの催しに参加し、できるだけお手伝いをし、エスペラントという言語と文化、その思想を広めるべく努力しています。エスペラントのために、より効果的に仕事をするべく、私は友人であるカタリン・コヴァッツ博士の助けを借りて、エスペラントを一生懸命学びました。カタリン博士は私と共に、9月に亀岡で行われる100周年記念行事に参加します。
 今回の日本滞在は、私個人にとっても象徴的なものとなるでしょう。というのも、私の父は亀岡を訪れた時の自身の美しい体験について、私によく話をしてくれていました。次に、私の息子ピエーレは、日本と多くの縁があります。彼は何度も日本を訪れ、日本語を勉強しました。たくさんの日本の友人がいて、彼らはフランスの私たちを訪れてくれています。私たちは2人とも、日本の文化や生活様式、そして料理に関心を抱いています。
 大本とエスペラントの関係に関しては、エスペラントの思想の哲学的側面故に、バハイ教の宣教師が大本運動における国際共通語の重要性に影響を与えたことを知りました。リディア・ザメンホフという私の曽祖父の娘は、熱心なバハイ教徒で、エスペラントの指導者でした。彼女は人類に平和と一体感を望んでいました。大本の道もそのようなものだと私には思われます。間もなく大本の教えとエスペラントとの関係について、より深く学び、体験することができるであろうことを楽しみにしています。
 日本においてこそ、とりわけ私たちの言語の重要な側面というのがまだ他にあるでしょう。それは私にとって、非常に重要なことです。つまり、エスペラントは比較的簡単だということです。その言語学的な性質故に、エスペラントは他の言語よりも簡単に学ぶことができ、とりわけアジアの人々にとって、国際コミュニケーションの手段として、しばしば使われています。エスペラントは一つの言語や文化の優越性を他に押し付けるものではありません。エスペラントは、さまざまな国や大陸や文化に由来する、人々の間の対等なコミュニケーションを可能にしているのです。この普遍性、一体感が、大本の教えの重要な一部をなしているのですよね?
 皆さまに、美しく豊かで成功に満ちた年となることを心よりお祈りすると共に、間もなくお会いできることを今から本当に楽しみにしています。


(「ノーヴァ ヴォーヨ」誌R5年1月号より 邦訳)